鎌田ら退団に3か月で2監督が辞任...ラツィオの現状にOBが懸念「内部に極めてネガティブな何かがある」

2023年夏、ラツィオの未来は明るいと思われた。セリエAを2位で終え、チャンピオンズリーグ出場権を獲得。名将マウリツィオ・サッリ監督の下で、さらなる躍進が期待された。

それから1年。状況は一変した。シーズンを通じた不振でサッリは辞任。後を継いだイゴール・トゥドールの手腕もあり、ヨーロッパリーグ出場権を獲得したものの、チーム編成を巡る衝突から、トゥドールも辞任したのは周知のとおりだ。

指揮官だけではない。シーズン終盤に活躍した鎌田大地とは交渉が決裂。近年の主力だったフェリペ・アンデルソンも退団し、ルイス・アルベルトも中東移籍が間近という状況だ。主将チーロ・インモービレは今のところ残留しているが、今季は衰えがうかがえた。

ラツィオが新たな時代に向かっていることは確かだ。ただ、その展望は決して明るいとは言えない。それだけに、一部ウルトラスは近く、抗議のデモ活動をすると報じられている。

OBのジャンカルロ・オッディは、『Radiosei』で「最終的にはサポーターが正しいと思う」と、ラツィオの現状を懸念した。

「この2人の辞任はラツィオの歴史におけるネガティブな記録だ。3か月で2回も辞任があったということは、ラツィオ内部に極めてネガティブな何かがあるということを意味している」

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さらに、オッディは「このネガティブな時期の理由をサポーターは知る必要がある。長年、サポーターはフラストレーションとあきらめにつながる状況ばかりを見てきた」と続けている。

「サポーターとの解決策を見つけることが優先利益であるべきだ。もっと自分たちが関わっているとサポーターが感じられるようにしなければいけない。クラブがチームに関して 良い仕事をすれば、サポーターは満足する。財政状況にサポーターが関心あるのは一定のところまでだ。このままでは4万人のシーズンチケットホルダーを失いかねない」

レッチェやヴェローナを残留に導いたマルコ・バローニの新監督就任が近いとされるラツィオ。クラウディオ・ロティート会長は強気の姿勢を崩していない。鎌田やトゥドールが去った彼らには、どんなシーズンが待っているのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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