「今度は僕たちの番」セルティックス戦12連敗のアービングが決意。第3戦以降に爆発した2016年ファイナルの再現なるか?<DUNKSHOOT>

現地時間6月9日(日本時間10日)、ダラス・マーベリックスはボストン・セルティックスとのNBAファイナル第2戦に98-105で敗れて2連敗となった。

マブズはエースのルカ・ドンチッチが32得点、11リバウンド、11アシストのトリプルダブル、PJ・ワシントンが17得点、7リバウンド、カイリー・アービングが16得点、6アシスト、ダニエル・ギャフォードが13得点、9リバウンド、デリック・ジョーンズJr.が11得点と先発全員が2桁得点をマークしたが、3ポイント成功率23.1%(6/26)、フリースロー成功率66.7%(16/24)にとどまり、連敗でダラスに向かうことになった。

ドンチッチは初戦でファイナル初出場の選手としては1999年のティム・ダンカン(元サンアントニオ・スパーズ)以来となる30得点を叩き出すなど、シリーズ平均31.0点、10.5リバウンド、6.5アシスト、3.0スティールと奮闘。その一方で、精彩を欠いているのが古巣対決となっているアービングだ。

32歳のスコアリングガードはカンファレンス決勝までの17試合で平均22.8点、5.2アシスト、フィールドゴール(FG)成功率48.5%、3ポイント成功率42.1%と好成績を残していた。しかし、ファイナルでは相手ファンの激しいブーイングの前に、平均14.0点、4.0アシスト、FG成功率35.1%、3ポイントは0%(0/12)とリズムに乗れず、セルティックス相手には2022年から12連敗となっている。
第2戦は第1クォーターで5本中4本のシュートを決めて8得点と好スタートを切るも、残りの3クォーターは13本中3本の成功と尻すぼみに。試合後は「前半は調子が良かったが、後半はシュートが決まらなかった。守備ではポジションが悪く、細かいファウルもいくつか取られて、試合のリズムを悪くしてしまった」と悔やんだ。

思えば、アービングはクリーブランド・キャバリアーズ在籍時の2016年ファイナル(vsゴールデンステイト・ウォリアーズ)も最初の2戦は平均18.0点、フィールドゴール成功率33.3%、3ポイント成功率14.3%のスロースタート。本人は当時を次のように振り返っている。

「以前もファイナルで0-2になったことがある。あのシリーズでも、最初の2試合はあまりいいプレーができなかった。だから今は自分が経験したこと、学んだこと、そしてこのシリーズでどう巻き返すかということに集中している。なぜなら、これはポゼッションごとの戦いになるし、これまでで最も難しいことになるからね」

なお、16年のファイナルでアービングは第3戦以降は30点、34点、41点、23点、26点とハイスコアを連発。ラスト5試合で平均30.8点、FG成功率50.8%、3ポイント成功率46.7%を記録し、キャブズを逆転優勝に導いた。

「ホームのファンの前でプレーできることをアドバンテージにしたい。彼ら(セルティックス)はこの2試合でやるべきことをやった。今度は僕たちの番で、ホームで自分たちの仕事をこなすだけだ」(アービング)

セルティックスの堅守の前に持ち味を発揮できずにいるスターガードは、ホームで目覚めることができるのか。第3戦は12日(日本時間13日)、にダラスのアメリカンエアラインズ・センターで行なわれる。

構成●ダンクシュート編集部

© 日本スポーツ企画出版社