議員定数4減の代わりに報酬は月10万円アップ…議会自らの議会改革が急転「白紙」に 根拠データに漏れや誤記発覚、議長が市民に謝罪へ 鹿児島・姶良市議会

姶良市の「議会と語る会」で配布された資料の一部。議員報酬の根拠とされた九州内の類似団体の平均が41万2000円とあるが、実際には他の4団体が載っていない。合志市の議員定数は正確には19

 鹿児島県・姶良市議会の全議員で構成する「議会改革推進会議」が昨年12月に決めた新しい議員報酬(月額41万2000円)と定数(20)の根拠としたデータに誤りがあった問題で、市議会は11日開いた全員協議会でいずれも白紙化することを決めた。

 18日の定例会開会時に、小山田邦弘議長が市民に対し謝罪する。今後、原因究明を図り再発防止策をまとめることも確認した。

 市議の報酬は現在30万3000円で定数は24。市議会は、人口、産業構造が似た九州内の「類似団体」(2020年度)の議員報酬の平均を「41万2000円」としていた。しかし、平均を出したのが6自治体だけで、ほかに4自治体が計算から抜け落ちていた。

 定数は6自治体の平均19.3を参考に「20」に減らす方針を示していたが、うち1自治体の定数を1人多く誤記していた。

 市民向けの「議会と語る会」では、誤ったデータが記載された資料を配布していた。

 小山田議長は南日本新聞の取材に対し「市民の信頼損ねたことをおわびしたい。どのように原因究明し再発防止策を決めるかは全員協議会で話し合っていく」としている。

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