鈴木康友知事初めての定例会見 記者からの質問の多くはリニアに絡めて再浮上した静岡空港新駅構想について

就任後初の定例会見を開いた鈴木康友知事。記者からは空港新駅に関する質問が相次ぎました。

11日午後2時、鈴木康友知事による初めての定例会見が行われました。

Q初めての定例会見となりますので、改めて主にどのような県政課題があるかと把握され、今後どう取り組んでいくのか教えてください

鈴木康友知事:
「これにつきましては、もう就任会見の後から数日間かけて、様々な組織体制のことですとか、財政のこと、あるいは県政の懸案となっている事柄でありますとか、重点事業等について事務方の方からひと通りレクチャーを受けました。これからしっかりと優先順位をつけながら、スピード感を持って事に対処していきたいというふうに感じているところであります」

会見のスタイルが大きく変化

会見のスタイルもこれまでと大きく変化しました。

川勝知事時代に会見の背景に置かれていた「富国有徳の美しいふじのくに」と書かれたボードは定例会見でも使用されず、前知事が毎回行っていた演台脇の花の紹介もなくなりました。

何より川勝知事時代に記者との質疑応答で繰り返された禅問答のようなやりとりがなくなり、会見の雰囲気は一変しました。

先週はまさに「リニアウイーク」

ただ、知事が変わっても「リニア」に関連する質問は会見の中で多く上がりました。

Qリニア中央新幹線について、6月4日に国交大臣と面会、5日にJR東海丹羽社長との面会、7日に期成同盟会などリニアに関する動きが活発だったという印象があります。

鈴木康友知事:
「まずはこのリニアのプロジェクトに関するキーマンの皆様としっかりお会いをして、まずコミュニケーションをスタートさせるということが重要であるというふうに思っておりましたので」

先週、国交大臣やJR東海の丹羽社長と相次いで会談をし、さらに期成同盟会出席や岸田総理との面会をした鈴木知事。

まさに「リニアウィーク」とも呼べる怒涛の1週間となりました。

Q具体的にどういった収穫があった?

鈴木康友知事:
「皆様と一緒にリニア推進をしていくということについての心合わせができたと同時に、(環境との両立という)静岡県の立場というものも改めて関係者の皆様、特に重要なキーマンとなる皆様にご理解をいただいたというふうに感じているところでございます。

空港新駅構想が再浮上

これまで実現が難しいとみられてきた「静岡空港新駅構想」。

鈴木知事の登場で、構想が再浮上してきたことに記者から質問が相次ぎました。

Qこういったことは地元への説明が必要なのではないでしょうか

鈴木康友知事:
「特に直近で予定はされておりませんけれども、必要があれば、またそうした機会を持ちたいと思いますし、1年、2年の話ではございませんので、そこはじっくり議論を深めていきたいと思っています」

Q(これまでJR東海は)近くに掛川駅があって、「ひかり」「こだま」の速達性が落ちて結果的に東海道新幹線利用者全体の利便性を損なうというような趣旨の発言をしている

鈴木康友知事:
「非常に今の議論だと抽象的でありますので、今の当然過密な、もうこれ以上、なかなか本数を増やせないような状況で新駅を作るというのは、これは現実的ではないと思いますけれども、(リニア開通で)相当数、のぞみが減便をされて、ひかりこだまに余裕が出てくるということになれば、ダイヤ改正というのはいくらでもこれは現実的にJRで考えていくことができると思いますので」

Q静岡空港新駅建設が700億円程度かかるという見方もある、仮に設置することになると県で負担する?

鈴木康友知事:
「まだきちんと事業費の精査もしておりませんし、JR東海、国も当然関係者として出てくると思いますので、その費用負担をどうするかというのは、もっとずっと先の話になろうかと思います」

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