広島新スタでの代表戦にセルティック“ガチサポ”参戦! 中村俊輔を「レジェンド」と崇拝。「NO レンジャーズ?」と尋ねると――

日本代表は6月11日、北中米ワールドカップ・アジア2次予選の最終節で、シリア代表とエディオンピースウイング広島で対戦。上田綺世、堂安律、相馬勇紀、南野拓実の得点と、久保建英が誘発したオウンゴールで、5-0で大勝し、2次予選を6戦全勝で締め括った。

広島での開催は20年ぶり。新サッカー専用スタジアム「Eピース」では初の代表戦となった。思い返せば、今年2月のこけら落としの際、特別ゲストで登場した広島カープOBの野村謙二郎氏が「是非、代表戦を!」と呼び掛けており、さっそく実現した形だ。

そんな記念すべき初陣に、ほぼ満員の2万6650人が来場。試合前に話を聞けば、地元の方に加え、新幹線や飛行機で駆けつけた遠征勢も多数で、スコットランドのグラスゴーから参戦した外国人グループもいた。

「休暇で広島観光も兼ねて」訪れたようだが、最大の目的はもちろん、同都市に本拠地を置くセルティックで活躍する前田大然と旗手怜央の応援だ。ただ、前田はベンチ外で、旗手も出場機会がなく、肩透かしを食らったかもしれない。

【PHOTO】日本代表のシリア戦出場16選手&監督の採点・寸評。3人が7点の高評価。MOMは2点に関与した左WB
だがしかし――。「NO レンジャーズ(セルティックの宿敵)?」と尋ねれば、一斉に「NO レンジャーズ!」と声を張り上げる陽気な性格から察するに、母国とは一味違うフットボール、いやサッカー観戦を心ゆくまで楽しんだはずだ。

ちなみに1人の男性は「NAKAMURA」の名が入ったユニホームを身にまとっていた。そう、かつてその左足でグラスゴーに魔法をかけた中村俊輔氏(現横浜FCコーチ)だ。

着用していた本人のみならず、複数のセルティックサポーターが「レジェンド!」と熱い愛を伝えてくれた。今回は日本代表入りを逃したエース、古橋亨梧らも含めた現所属選手と同様に、15年前に退団した稀代のレフティも絶大な人気を誇るようだ。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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