カツオ船で運ぶ友好のバットとグラブ…枕崎・かつお節業界、ソフトボール好きなミクロネシアへ用具をプレゼント

ミクロネシアに送るソフトボール用具=枕崎市の枕崎水産加工業協同組合

 鹿児島県枕崎市から、カツオ漁で関係の深い太平洋の島国ミクロネシアにソフトボール用具一式が贈られる。枕崎水産加工業協同組合が市内の有志に寄付を募って購入。友好の思いを込め、近くカツオ運搬船の戻り便に乗せて発送する。

 ミクロネシア周辺はカツオの漁場で、かつお節の原料となる冷凍カツオの多くを同国からの供給に頼っている。同組合では現地のかつお節工場に技術協力するなど関係を深めてきた。

 人的交流の中でソフトボールが盛んなことを知り、用具を贈る計画が浮上。18の企業や団体から115万円が集まった。

 贈るのは、内野・外野手と投手用のグラブ40個と、バット2本、ボール1ダース。有名メーカーに特注した。同組合の森暁生庶務係長(36)は「シャツに短パン姿で練習する様子をよく見かける。向こうの人は体格がいいので重めの本格的なバットにした」という。

 品物は7月初めに現地に到着し、寄付金の残りも贈る予定。的場信也組合長(58)は「前組合長の代からの取り組みに多くの協賛をいただき感謝する。枕崎にとって最も大事な国なので、カツオだけでなくスポーツや文化の交流が広がることは喜ばしい」と話している。

段ボールにぎっしりと詰め込まれたソフトボール用具

© 株式会社南日本新聞社