「30連敗→1勝→5連敗」日本にストレート完敗…東京五輪4位から世界ランク39位に凋落の韓国バレーに母国メディア嘆き【ネーションズリーグ】

東京五輪4位からの凋落に嘆きが止まらない。

6月12日、パリ五輪の出場切符を懸けた女子バレーボールの「ネーションズリーグ(VNL)」予選ラウンド第3週・福岡大会が行なわれ、世界ランク6位の日本代表は同38位の韓国代表と対戦し、セットカウント3-0(25-16、25-16、25-23)のストレートで完勝を収めた。負ければ同ランクに影響するポイントを大きく失う大事な福岡ラウンド初戦に勝利し、ランキングポイントを「+1.01」上積みして330.63ポイントとし、6位を維持。五輪の出場権獲得に向けて前進した。

日本は序盤からイタリアで研鑚を積む石川真佑が快調にアタックを決めチーム最多の16得点、主将の古賀紗理那が同2位の15得点を挙げ、韓国を圧倒。あっという間に2セットを連取した。王手をかけた日本の第3セットは韓国にリードを許すが、セッターの岩崎こよみがアタック、ブロックポイントを連続で決めて同点に追いつく。再度、相手にリードされたが全員バレーでボールをつなぎ、終盤に追いついた日本は石川の強打が炸裂。最後は頼れるキャプテンがレフトからのスパイクを決め、韓国をストレートで一蹴した。
一方、第3セットの粘りも実らず敗北を喫した韓国に、母国メディアからは辛辣な言葉が並んだ。ソウルに拠点を置くニュースメディア『Starnews Korea』は「30連敗→1勝→5連敗の韓国、日本にシャットアウト…」と刺激的なタイトルを打ち、完敗に肩を落とした。

同メディアは「フェルナンド・モラレス監督率いる韓国女子バレーボール代表は異論の余地がないほど、文句なしの完敗だった。ブロック成功率、サーブ、アタック決定率など、あらゆる面で劣勢だった。第1セットから両国の力の差をはっきりと感じた」と素直に力負けを認めた。 記事では石川、古賀、林琴奈の3人で合計45得点を記録した日本の多彩な攻撃力を評価。特に、石川と林は主将の古賀に負けない活躍を見せ、「日本は世代交代が順調に進んでいる」と若返りに失敗している自国と比べ、妬ましさを垣間見せた。

試合の寸評を見ると、「第1セットは不安定なレシーブでスムーズにボールがつながらず、その結果、韓国の攻撃は相手のブロックの高さがそれほど高くなかったにもかかわらず、何度もタイミングを合わされてしまった。日本の素早い攻撃とストレートの強打で簡単に得点を奪われた」と敗因を指摘。第2セットも打開策を見い出せず、「無気力な姿を見せた」と一刀両断した。

その中で「唯一の光明」と説いたのは、アウトサイドヒッターのチョン·ジユンの活躍だ。ブロック3得点を含む両チーム最多の17得点を挙げ、第3セット終盤には力強いスパイクを日本コートに浴びせる意地のプレーを見せたが、最後はチーム力の差が出てしまい、日本に押し切られた。
記事を執筆したキム・ドンユン記者は絶対的主将のキム・ヨンギョンをはじめ、黄金世代がチームを去り、世代交代がうまく進んでいない現在の代表チームの実状を素直に受け止めつつも、軌道に乗り切れない低迷ぶりを次のように嘆いている。

「韓国代表は辛うじて止めた連敗を再び続けている。代表チームは先月20日、第1週(ブラジル大会)の最終戦であるタイ戦にセットカウント3-1で勝利し、VNL悪夢の30連敗を止めた。2021年6月15日にカナダ代表に3-2で勝利して以来、1070日ぶりの勝利だった。しかし2週目に入り、ブルガリア、ポーランド、トルコ、カナダに連敗。3週目の初戦となったこの日もまた敗れ、5連敗を喫し、韓国は1勝8敗(勝点4)で今回のVNLで16か国中14位にとどまっている」

世界ランク上位の日本に勝てば、大きくポイントを上積みしてジャンプアップできる絶好のチャンスだったが、ランク通りの実力差で惨敗した韓国。世界ランクをワンランク下げ、39位に後退したチームは依然苦しい戦いが続く。

構成●THE DIGEST編集部

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