パリへの道は険しくとも… 主将・古賀紗理那「状態を整えて臨みたい」 五輪切符獲得へ残り2試合【バレーボール女子ネーションズリーグ】

第4セット、スパイクを放つもブロックされる古賀紗理那(左)(撮影・中村太一)

◆バレーボール ネーションズリーグ女子福岡大会1次リーグ最終週 日本2―3カナダ(13日、北九州市西日本総合展示場)

最後はカナダの繰り出したサーブが日本の陣内に着弾した。あと1セットで届いたパリへの切符は持ち越しとなった。立ちはだかったのは、残された五輪出場の枠を争うライバル国のカナダ。高さと強打が持ち味の相手に2―0から痛恨の逆転負けを喫した。

世界ランキングでは日本が上位に位置するが、気の緩みはなかった。主将でエースの古賀紗理那は12日の韓国戦後に「世界ランクは(日本より)下ですけど、攻撃的な選手が多くいる」と警戒していた。

第2セットまで競り勝つも、第3セット以降は思うようなサーブが放てなかった。結果的に相手のバンライクやグレイらの強打を封じきれなかった。古賀も「好き放題に打たれてしまった」と悔やんだ。

試合前、勝てばパリ五輪出場が決まる状況であることを日本協会が発表した。チームも共有した上で挑んだ大一番で、眞鍋政義監督が「今一番勢いがある」と評していた相手に敗れた。今後は、15日にパリ五輪の出場を決めているセルビア、16日には米国との対戦が続く。チーム最多の20得点を決めた古賀は「コンビの面でかみ合わないところもあった。反省を生かしつつ、整理して、状態を整えてセルビア戦へと臨みたい」と前を向いた。険しい五輪への道を必ず踏破する覚悟だ。(山田孝人)

© 株式会社西日本新聞社