「自分に言われてるんだろうな…」自らを律したソフトバンクの選手会長周東佑京が自覚する復調の兆し 23試合ぶり猛打賞

1回無死、遊撃内野安打を放つ周東(撮影・西田忠信)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク6―3ヤクルト(13日、みずほペイペイドーム)

ソフトバンクの周東佑京内野手(28)が23試合ぶりの1試合3安打をマークした。一時スタメンを外れるなど苦しんでいたリードオフマンにとって、暗いトンネルを抜けるきっかけとなりそうだ。

試合後、周東は言い切った。「ちょっとずつですけどいい方向に向かっていると思います」

5月30日の巨人戦(東京ドーム)でスタメンを外れ、計7試合ベンチスタートとなった。打撃不振が理由だった。「本当に悪くなった時、やっぱアウトのなり方とかが悪いですし、自分自身ちょっとムキになってというのが要因になっているところもあった。一回最初からフラットにスタートしてからは、徐々になくなった」。打撃練習から見直し、地道に改善の道を歩んでいった。

6月1日の広島戦(みずほペイペイドーム)前に小久保裕紀監督が「開き直りと投げやりをはき違えるな」と選手に伝えた。周東は自らのことだと思ったという。「自分に言われてるんだろうな、というのはすごい感じながら。しっかりやることをまずやって、試合に臨むっていうところをもう一回ちゃんとやろうと思った」。不振を理由に投げやりになってはいないか。選手会長として周囲の模範となるような振る舞いができているか。周東は自らを律した。

「1年間出るってなったら、やっぱそういう(調子の)波は小さくしないといけないのかなとは思います」。苦難の時を経て、周東が一回り成長した姿を見せている。(鬼塚淳乃介)

© 株式会社西日本新聞社