姉妹Vを目指す吉田鈴は『75』で15位へ後退 「最後まで諦めない」

3日目を15位タイで終えた吉田鈴(撮影:福田文平)

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 3日目◇13日◇我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)◇6679ヤード・パー72> 

6位タイの好位置から出た吉田鈴は2バーディ・5ボギーの「75」とスコアを落とし、トータル3アンダー・15位タイに後退した。2018年に今大会を制した姉・優利に続く姉妹V、そして最終プロテストへの切符を狙っていたが、最終日を前に首位とは10打差という状況に追い込まれた。

2番でティショットのミスから先にボギーが来た吉田だったが、4番パー4の2打目を50度のウエッジで1.5メートルにつけてバーディ。7番のボギーもすぐに8番で挽回するなど、ここまでは粘り強いプレーでスコアを作った。

しかし、「入れてはいけないグリーン右のバンカーに入れてしまいました」と9番パー4をボギーとすると、これがどうしても取り返せない。「2日目までボギーを打っても、その後にしっかりパーを続けていくプレーができていたのですけど、今日はそれができなくて、自分でペースを崩してしまったかなと思います」。後半はバーディなしの2ボギーと失速した。

決勝ラウンドに入り、厳しいピンポジションでボールを止める技術が求められることは理解していた。スタート前から持ち球とは逆のフェードや高い球を練習していたが、コースに出ると「スピンがほどけて奥に行ったり、なかなかパーオンができませんでした」。難しいピンに対してアプローチも寄せ切れず、2~3メートルのパーパットが残る。この繰り返しが、5つのボギーに繋がった。

首位と10打差は絶望的と言ってもいい状況だが、簡単に白旗を揚げるわけにはいかない。「最後まで諦めないでやる、そこだけは守っていきたいと思います」。表情に強い決意をにじませた。ここで優勝を逃がせば、今年のプロテストは1次からの受験。早ければ、7月下旬から3度目の挑戦がスタートする。それまでに残された時間は1か月強。仮にミラクルは起こせなかったとしても、いい形でプロテストに繋がる最終日にしたい。(文・田中宏治)

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