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デトロイト・タイガースの前田健太が現地時間6月11日、本拠地でのワシントン・ナショナルズ戦で今季11度目の先発登板し、4イニングを投げ終えたところでこの日の役割を終えた。77球を投げ1失点、被安打1、5奪三振、4四球という内容だった。
前田は3回にこの日唯一の安打を許し、また3つの四球もあり1点を失うも、ストレート、変化球はキレを感じさせており、全体的には上々の内容で4回を投げ抜いた。その後、5回からは2番手のボー・ブリースケをマウンドに送り、継投策に入ったタイガースだが、計6投手をつぎ込むも延長戦の末に4対5で敗れた。
前田は前回登板となった6日前のテキサス・レンジャーズ戦で脇腹の張りにより、2球で降板。コンディションが心配されたものの、中5日でナショナルズ戦の先発を任されている。この試合では4イニングという試合前半での交代に関しては、A.J.ヒンチ監督のプラン通りだったとする一方で、前田本人は予想外の降板だったようだ。
米メディア『ATHLON SPORTS』では現地時間6月11日、この一戦でのヒンチ監督と前田の交代に纏わるエピソードを紹介している。
「火曜日の夜、対ワシントン・ナショナルズ戦で、デトロイト・タイガースのA.J.ヒンチ監督とケンタ・マエダの間に緊張が走った。ヒンチ監督は4回、77球を投げて1失点と4四球を与えたマエダをマウンドから降ろす決断を下した。マエダはこの決定に驚いた様子で、試合を去る前に一瞬ためらいを見せた」
4回終了後のタイガースベンチ内のやりとりをそう振り返るとともに、前回登板での脇腹の張りに対する配慮として、「試合前、ヒンチ監督は前田の投球数を減らす可能性を示唆していた」と当初からの指揮官の意向だったと記している。
また前田は交代時、「まだ力は残っていたと思うので、少し驚きました」と語ったとして、ベンチに下がった後で球数による降板を知ったという。
トピックでは、「少しの誤解があったにもかかわらず、問題はすぐに解決した。マエダは投球数制限の背景を説明されると、その決定に理解を示した」とベテラン右腕の納得した様子を伝え、その上で「タイガースは、厳しいシーズンの中、より広いチーム戦略の一環として、選手の健康と効果的な管理を優先し続けている」と綴っている。
前田にとっての今季11度目の先発登板は、自身のイメージより早いタイミングでの降板となったようだ。だが、万全の状態となった次回以降のマウンドでは、さらに首脳陣の期待に応えるピッチングをみせてくれるはずだ。
構成●THE DIGEST編集部