「ターニングポイントは再就任1年目」バレーボール女子日本代表、眞鍋政義監督監督が振り返る6大会連続切符獲得の鍵

眞鍋政義監督(今年4月撮影)

日本バレーボール協会は14日、北九州市で開催されているネーションズリーグの13日までの試合結果を受けて、女子日本代表が7月に開幕するパリ五輪の出場が決まったと発表した。2004年のアテネ大会から6大会連続。今後15日にセルビア、16日に米国との対戦を残しているが、両戦で敗れた場合でも世界ランキングで五輪出場圏内をキープする。

眞鍋政義監督は「2年半前に日本代表監督に再就任し、パリ2024オリンピックの出場権を獲得することが一番の目標だったので、まずは目標をクリアして安堵している。出場権獲得までの3年間は長かった。昨年(のパリ五輪予選は)悔しい試合で出場権を取ることができなかったので、今年のVNLに懸けていた。VNLでは1戦目からトルコに勝利するなど、ポイントを稼ぐことができたので、選手やスタッフには感謝している」と振り返った。

その上でパリ五輪への道について「出場権獲得のターニングポイントは再就任1年目だった。東京2020オリンピックのあとチームを引き継いだとき、(日本は)世界ランキング9位(266ポイント)だった。そこからどのようにパリオリンピックの出場権を獲得するかを考えるなかで、2022年のVNLで世界ランキングを上げるしかなかった。オリンピックの翌年はどの国も若い選手を起用するためそこがチャンスだと思い、われわれは勝ちにこだわってスタートダッシュをした。さらに同年の女子世界選手権を経て50ポイントを稼ぐことができ、最終的には6位(316ポイント)まで上昇することができたので、今思うと1年目の50ポイントの貯金が大きかった」と分析。

15日にはセルビア、16日には米国とネーションズリーグの試合も残る。「次戦のセルビア戦に勝ち、東京オリンピック金メダルのアメリカにも勝って、ファイナルラウンドやパリオリンピックに向かいたい。まだパリオリンピックの目標は決めていない。選手やスタッフと話し合いながら最終的な目標を決め、その目標に向かって挑戦したい」とまずは目前の強敵打破へ焦点を定めた。

昨年秋に東京で行われた五輪予選では、出場権まであと1勝に迫りながらも逃した日本。今回のネーションズリーグの1次リーグが終了した6月17日付の世界ランキングでアジア最上位か、出場権を得ていない国の中で上位3チームに入ることが条件だったが、厳しい状況を打破した。

男子に続きパリ行きの切符を獲得。12年のロンドン五輪で獲得した銅以来の表彰台を狙うほか、1972年ミュンヘン以来、52年ぶりとなる男女同時メダルを目指す。

過去の五輪で女子日本代表はバレーボールが初めて採用された1964年の東京大会で金メダル。68年のメキシコ、72年のミュンヘン大会では銀メダルを獲得し、76年のモントリオールで金メダルに返り咲いた。その後は84年ロサンゼルス大会と2012年のロンドン大会で銅メダルに輝いている。前回東京大会は10位にとどまった。

◆女子日本代表の五輪成績

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