ツキノワグマに右腕を噛まれ クマと一緒に斜面を滑落し右足などに多数のけが 5月30日にも同地区でみつかり放獣【岡山・津山市】

岡山県によりますと、6月8日、岡山県津山市の奥津川で岡山市に住む50代の男性が、ツキノワグマに右腕をかまれていたことが分かりました。

後日、本人からの情報提供で判明したといいます。

岡山県によりますと、6月8日(土)午前6時ごろ、男性が声ヶ乢登山口から700m付近の登山道を歩いていた際、ツキノワグマに遭遇し、右腕を噛まれ、勢いでクマと一緒に斜面を20m程度滑落。クマはその後逃げたといいます。

男性は、自力で下山し、津山市内の病院で手当てを受け、午後には帰宅したということです。

現場は、広戸仙と山形仙に登る声ヶ乢登山口から約700mの登山道で、どちらの山も四季を通じて県の内外から登山者が訪れる人気のハイキングコースです。

岡山県は、現場付近のパトロールや追い払いを強化するとともに、津山市と連携して登山者や近隣住民に対して注意喚起を行うことにしています。

奥津川では先月30日、山林に仕掛けられたイノシシ・シカ用の罠にツキノワグマ1頭が捕獲されましたが、生活圏内から1キロ以上離れていたため岡山県の管理計画に基づき、麻酔銃で眠らせて山へ放していました。

岡山県自然環境課によりますと、今回の人身事故の現場は先月クマが捕獲された地点から約1~2キロの場所だということですが、「捕獲されたツキノワグマは遠くの山に放しているため、今回、人を襲ったクマは同一個体でない可能性が高い」と話しています。

岡山県によりますと、今年度クマの出没件数は26件で、岡山県内のクマによる人身事故は2003年8月22日、2018年6月21日に続き3件目だということです。

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