“優勝確率0%”の絶望的状況でも逆転を信じるドンチッチ。「僕ら全員が一丸となり上昇した」とシーズン中の経験を糧に<DUNKSHOOT>

現地時間6月12日(日本時間13日、日付は以下同)、ダラス・マーベリックスはボストン・セルティックスとのNBAファイナル第3戦に99-106で敗れ、シリーズ成績0勝3敗となった。

この試合、マブズは第4クォーターに最大21点のビハインドを背負うも、そこから怒涛の追い上げを見せ、残り3分半にはカイリー・アービングがショットを決めて92-93と1点差に。しかしこの時点でルカ・ドンチッチがファウルアウトしていたこともあり、最後は力尽きてしまった。

これで崖っぷちに追い込まれたマブズ。NBAのプレーオフ史上、0勝3敗となったケースは過去に156度あるが、そこから逆転してシリーズを突破した、あるいは優勝したチームは皆無。つまり、この状況からマブズがリーグ制覇を果たすには、歴史を覆すほどの奇跡を起こすしかないのだ。

それでも、ドンチッチは当然ながら諦めていない様子。13日に行なわれたチーム練習後の会見で「この厳しい状況で、どのように自分たちを信じ続けるか?」と問われたマブズの大黒柱は、今季レギュラーシーズンで彼らが見せた快進撃を引き合いに出してこう語った。
「いつも言ってるんだけど、レギュラーシーズン中、すごく落ち込んでいた時期があった。確か5、6連敗して、そこから17勝2敗と上昇しプレーオフに進めたと思う(編集部注:実際は2月25日~3月5日の6試合で5敗した直後、16勝2敗を記録)。

それがレギュラーシーズンだということはわかっているけれど、僕ら全員が一丸となり、ケミストリーが最高潮に達した瞬間だった。信じるしかないね。ロッカールームでもそう話しているよ。僕らならできると思うし、最後まで信じるつもりだ」

第4戦は中1日空いて14日、再びマブズの本拠地アメリカンエアラインズ・センターで行なわれる。ドンチッチが語ったように、互いを信じて一丸となり、まずは1勝、そして誰もなし得たことがない奇跡を起こすことができるか。

構成●ダンクシュート編集部

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