WBAが井上尚弥に電撃通達したアフマダリエフとの試合指令に海外メディア熱視線! 元2団体統一王者に太鼓判「エリート中のエリートだ」

混迷を極める“モンスター”の次期対戦相手が急展開を迎えた。

現地6月13日、WBA選手権委員会はプロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、元2団体統一王者でWBA世界同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と指名試合を行なうよう通達した。同公式サイトにも掲載され、交渉期限は7月14日までの30日間で9月25日までに対戦しなければならず、合意に達しない場合、またはどちらかが対戦を拒否した場合、入札となる可能性がある。

井上は5月6日に東京ドームで開催されたルイス・ネリ(メキシコ)との大一番を6回TKOで撃破し、日本人初となる4団体統一王者として防衛に成功した。試合直後のリング上では、9月にIBF&WBO同級1位のサム・グッドマン(オーストラリア)と対戦を表明したが、グッドマン陣営が7月の自国興行を優先し、12月の対戦を望んだために交渉は難航。そのため、ネリの代役に指名されていた元IBF同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)が次戦の有力候補に挙がっていた。
モンスターがWBAに命じられた電撃通達の余波は海外メディアも衝撃を受け、大きな関心事となっている。世界のあらゆるボクシング情報を配信している専門サイト『Badlefthook』は「WBAはナオヤ・イノウエに9月25日までに元統一王者のムロジョン・アフマダリエフとの対戦を命じた」と速報を打ち、井上陣営がどんな決断を下すのか熱い視線を注いでいる。

記事を執筆したパトリック・スタンバーグ氏は「前WBA&IBF世界スーパーバンタム級王者であり、13戦12勝(9KO)1敗のアフマダリエフは昨年マーロン・タパレス(フィリピン)に衝撃的な逆転負けを喫した。だが、その8か月後の復帰戦では無敗のケビン・ゴンサレス(メキシコ)を粉砕し、復調を証明した」と記し、グッドマンよりも井上が標的とするべき対戦相手だと強調している。

加えて、「アフマダリエフは、イノウエがまだ手をつけていないスーパーバンタム級のエリート中のエリートである。マッチメイクが30日以内に決着をつけられるかどうかだが、はたして…」と綴り、カード実現に期待を寄せている。

無敗を誇る日本人ファイターと、リオ五輪で金メダルを獲得した逸材が拳を交えるシーンは実現するのか。井上側の決断が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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