「必ずチャンピオンになる!」RIZIN朝倉海のUFC参戦発表に米メディア興味津々「バンタム級戦線がアップグレードされる」

日本人ファイターの殴り込みが、大きな関心を引き寄せている。

6月9日、格闘技イベント『RIZIN.47』が東京・代々木第一体育館で行なわれ、RIZINバンタム級王者の朝倉海が同王座を返上し、世界最大の米総合格闘技イベント『UFC』に参戦すると電撃発表した。

朝倉は榊󠄀原信行CEOに呼び込まれてリングに中央に上がると、「僕はRIZINのベルトを返上してUFCに行きます!」と、堂々宣言した。詳しい内容は近日中にUFC側から発表があると話したうえで、「今はすごく嬉しい報告のはずなんですけど、すごく寂しい気持ちです」と胸中を吐露。「もともと何者でもなかった僕が格闘家として、男として認められたのはRIZINのおかげだと思っています。去年の大晦日にベルトを巻いて、一度も防衛戦をせずにUFCに行くという僕のワガママを受け入れてくれて、背中を押してくれた榊原さんに心から感謝したい」と、リング横でじっと聞いていた同CEOに謝辞した。

2017年からRIZINに本格参戦し、2度の王者に輝いた朝倉。RIZINへの愛情を述べた後、「僕は必ずUFCでチャンピオンになってきます。そして、世界中のファンを連れて必ずここに帰ってくるので、楽しみにしていてください!」と力強い声で呼びかけ、会場を埋めつくしたファンから拍手喝采を浴びた。
RIZINバンタム級王者が突然表明したUFC参戦に、現地メディアは関心を示している。豊富なUFC情報を日夜配信している米格闘専門サイト『Sherdog』は、RIZIN公式SNSを引用したうえで、「UFCのバンタム級戦線がアップグレードされようとしている」と、興味津々。朝倉のデビューに早くも期待を寄せている。

同サイトは朝倉のリングス時代を含め、過去の経歴を簡単に紹介。去年の大晦日で体重超過したファン・アーチュレッタ(米国)からTKO勝利を挙げ、3年ぶりにRIZINバンタム級王者に返り咲いたシーンをトピックスにしている。

同じく世界中の総合格闘技のニュースを網羅している専門メディア『MMA Orbit』も、朝倉のUFC参戦に反応。「MMAレポーターのアレックス・ベーニンによると、UFCはカイ・アサクラのデビュー戦の相手として、バンタム級のトップ5にいる選手を探している」と報道。具体的なファイターは挙げられていないものの、水面下で進めているようだ。

RIZINのリングで研鑽を積み、満を持して格闘界のメジャーリーグに飛び込む日本人ファイターから、今後も目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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