ハナショウブ清楚に 砺波・頼成の森、祭り開幕 豪雨乗り越え600品種70万株咲く

見ごろを迎えたハナショウブ=砺波市の県民公園頼成の森

 初夏の風物詩として知られる第39回頼成(らんじょう)の森花しょうぶ祭りは14日、砺波市の富山県民公園頼成の森で開幕した。約6ヘクタールの水生植物園では昨年7月の豪雨被害を乗り越え、600品種70万株のハナショウブが咲き誇った。来園者が紫や白など見ごろを迎えた清楚な花を楽しんだ。

 今週に入って気温の高い日が続き、紫色の「栄紫」、白地に紫の「小町娘」、薄紫の「春日野」、真っ白な「小雪路」などが一気に開き、全体の約6割が開花している。

 昨年の豪雨では園路の損壊やのり面の崩落が発生し、ハナショウブの圃場にも泥が入った。夏野修市長は開会式で「祭りの開催を心配していたが、関係の皆さんが尽力してくれた」と復旧を喜んだ。五島辰夫実行委員長らがあいさつした。庄東認定こども園の園児20人が踊りを披露し、関係者がテープカットした。

 式後、園児たちはプリンセスチューリップの小島美音さんと散策し、歓声を上げた。会場では豪雨の中でも泥に埋まらずに生き残り、育てられたハナショウブの苗が販売された。

 祭りは23日まで。期間中は、飲食・物販コーナー、俳句コンテスト、フォトコンテスト、クイズラリーがある。土日を中心にスタンプラリーや育て方講習、野点(のだて)なども行われる。

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