「中門御扉」復元へ 富山県高岡市の射水神社、明治期の図面に沿い

中門御扉が設置される場所

 射水神社の奉賛会総会が15日、富山県高岡市古城の同神社であり、来年の遷座150年式年大祭の記念事業として、明治期の社殿の門扉「中門(ちゅうもん)御扉(みとびら)」を復元することを承認した。

 中門御扉はかつて本殿と拝殿の間にあり、天皇の使者「勅使」らのみ通ることができた由緒ある門扉。約20年前に取り外され、保管されていた。

 1902(明治35)年の社殿再建に携わった松井建設(東京)で当時の図面が今年5月に確認され、これに沿って復元する。6月中に着工し、7月に完成する見込み。本殿と拝殿をつなぐ祝詞屋(のりとや)の床材を石張りに戻す復元工事も進めている。

 来年は射水神社が二上山から遷座して150年を迎える。同神社がある高岡古城公園の公園指定150年と国史跡指定10年の節目でもあり、連動して記念事業を行う。本殿の屋根ふき替えにあたり、今年9月に仮殿遷座祭を行う。

明治期に設置された中門御扉の図面

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