文化財継承、道を探る 県文化財オフィサー就任の相川七瀬さん、福田知事と対談

県内の文化財について、福田知事と対談する相川さん(左)=15日午前11時30分、県議会議事堂(代表撮影)

 「県民の日」に合わせ、栃木県の文化財をテーマにしたトークイベントが15日、県議会議事堂で開かれた。4月に県文化財オフィサー(CAO)に就任した歌手の相川七瀬(あいかわななせ)さん(49)と福田富一(ふくだとみかず)知事が対談し、本県文化財の魅力や継承に向けた課題について話し合った。

 国学院大大学院で民俗学を学ぶ相川さんは、福田知事からユネスコ無形文化遺産の烏山の山あげ行事や鹿沼今宮神社祭の屋台行事などを紹介され「ぜひ行ってみたい。祭りには土地の個性がぎゅっと詰まっている」と興味津々の様子だった。

 福田知事は高齢化や担い手不足により、祭りの継承が難しくなっていることにも言及。建造物や工芸品などについても「修理にはお金がかかり、所有者だけで解決できない」と話した。

 相川さんは「クラウドファンディングを実施するなど、社会の大きな枠組みで文化財を守る時代に入ったと感じる」とし、「栃木は歴史と文化にあふれている。皆さんと一緒に魅力を発信していきたい」と力を込めた。

 この日、県庁では県警音楽隊のステージなど多彩な催しが行われ、約3万人(県発表)が来場した。

県内の文化財について、福田知事と対談する相川さん(左奥)=15日午前11時30分、県議会議事堂(代表撮影)
県内の文化財について、福田知事と対談する相川さん(手前左)=15日午前11時45分、県議会議事堂(代表撮影)
福田知事と対談する相川さん

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