個性豊かな旗、まち彩り心躍る オリオン通りでフラッグアート 出品者を一部紹介

オリオン通りで開催されている「宇都宮フラッグアート2024」

 オリオン通りで恒例の「宇都宮フラッグアート2024inオリオン」(オリオン通り商店会主催)が始まりました。市内の学校や団体などが制作したフラッグがアーケードに掲げられ、通りを彩っています。

 イベントは商店街を手作りのアートで満たそうと、2009年に始まった。今回は「私の大切なもの」や「季節」などをテーマに募集。21点が集まった。同会が無料で配布したシーツ(縦約2.5メートル、横約2メートル)に描かれている。

 通りの最も東に掲げられているのは、宇都宮工業高の美術部と生徒会の作品。同校は書道部も出品した。続いて次世代型路面電車(LRT)などを描いた宇都宮白楊高美術部。宝木小魅力ある地域協議会は4点を出品。宇都宮アート&スポーツ専門学校、日々輝学園高のイラスト文芸部などの作品も並ぶ。

 シンボルロードの西側の通りには瑞穂野中美術部、田原小放課後子ども教室、宇都宮短大付属高書道部の作品計7点が掲示された。たくさんの手形で表現した作品もある。

 実は今回の点数は例年よりも少ないという。来年は職場で、学校で、グループで描いてみるのはいかが。イベントは30日まで。今回の出品者の中から瑞穂野中美術部と宇都宮アート&スポーツ専門学校を紹介します。

夏感じる作品3点

 瑞穂野中は美術部2、3年生の有志6人が3グループに分かれ、それぞれ作品を制作した。

 「ネコと夏」は夏を象徴する色鮮やかなヒマワリを、ネコが見守っている様子を描いた。「あの夏の僕ら」は花畑で花火を見上げながら話している男女の姿を通し、今しか楽しめない青春を表現した。

 「あの夏の味」はラムネをテーマに、ハイライトを工夫しながらガラス瓶の立体感を強調。全体的に青を多用し、涼しさを感じられるよう工夫したという。

 「ネコと夏」を1人で手がけた3年石川星南(いしかわせな)さん(14)は「花びらの色合いに注目してほしい。作品を見て、これから訪れる夏を感じてもらえれば」と話した。

神話テーマに4作品

 宇都宮アート&スポーツ専門学校は、芸術・デザイン科の1、2年生計48人が4グループに分かれ、それぞれ作品を制作した。

 ことしは「神話」を統一テーマに設定。1年生は「壁画」の連作、2年生は「日本神話」「ギリシャ神話」をイメージした作品にそれぞれ取り組んだ。普段の授業とは違った共同作業を通し、互いの作風や人柄を知るよい機会になったという。

 取材した5月23日は仕上げ作業の真っ最中だった。専門学生たちは楽しげながらも真剣な様子で、細部に色を入れていた。

 日本神話をテーマに作品を制作した2年村野百香(むらのももか)さん(20)は「干支(えと)をモチーフにしたキャラクターを一人一人考えた。みんなの個性を見てほしい」と話した。

夏を感じる作品
瑞穂野中の美術部員
作品を披露する宇都宮アート&スポーツ専門学校の専門学

© 株式会社下野新聞社