栃木県内で車とクマの事故2件続く 日光と那須塩原、現場近くに住宅 運転手らにけがなし

乗用車とクマの接触事故があった現場付近=16日午後6時45分、那須塩原市関谷

 日光、那須塩原の両市内で16日、走行中の車が道路を横切るクマと衝突や接触する交通事故が2件相次いだ。運転者や同乗者にけがはなかった。いずれも現場周辺には住宅地がある。那須塩原署は「万が一クマとの事故が起きた場合は、むやみに車外に出ないでほしい」としている。那須塩原、日光の両署管内で、車とクマの交通事故の発生は珍しいという。

 日光署によると、16日午前9時10分ごろ、日光市足尾町上間藤(まとう)の県道で、旅行中の大阪府吹田市、会社員男性(47)の軽乗用車と道路を横切ってきたクマが衝突した。

 クマは体長約1メートル。東の山林側から現れ、衝突後に西の松木川方面に走り去ったという。現場は足尾赤倉郵便局から南に数百メートル。

 また那須塩原署によると、同日午後1時45分ごろ、那須塩原市関谷の県道で、大田原市、男性(39)の乗用車と左から道路を横断してきた体長約1メートルのクマが接触した。クマは西に走り去ったという。

 男性はクマに気付いたが止まりきれず、車の右前方部とクマの尻付近が接触した。男性は事故後、県道沿いにある同署金沢駐在所を訪れ、事故を申告した。現場近くには同市ハロープラザや旧箒根中などがある。

© 株式会社下野新聞社