万全でなくても大会新 女子七種競技・井上(長崎日大)が連覇 全九州高校大会

【陸上女子七種競技800メートル】大会新記録を確信し、笑顔でゴールする井上(長崎日大、左)=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 陸上女子七種競技の井上(長崎日大)が4796点の大会新記録でV2に花を添えた。チームメートで男子八種競技の樫山が大会記録に届かなかった中、井上は19年前の記録を10点更新。終了直後、苦笑いの樫山から「俺は出せなかったのに」と祝福された。
 1カ月前に左足首を痛め、万全なコンディションに程遠かった。走り高跳びで踏み切る際に悪化させないようにと、1メートル43に成功した後、1メートル49を2回失敗して以降はパス。1メートル60を跳んだ実績があるだけに、大幅な減点は痛かったが、他種目でカバーした。昨夏のインターハイで8位入賞した際にマークした4747点を上回った。
 部内の投てき選手に教わり、昨年から砲丸投げで約1メートル、やり投げも5メートルほど記録が良くなったのが勝因だ。「チーム内にはハードルのアジア2位(松田晏奈)と全中2位(吉永優衣)もいる。2人に習って、次はそのあたりを高めたい」。夏までに調子が整えば、5000点の大台も視野に入る。

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