富山県内でも政治資金パーティー巡り波紋…“改正政治資金規正法”の成立で『県民や与野党の県組織は』

自民党派閥の政治資金パーティーの問題を受けた改正政治資金規正法が19日参議院本会議で可決され成立しました。
法改正を巡り与野党が激突した今国会。
自民党で県選出の田畑裕明衆議院議員が予定した政治資金パーティーが、野党の追及を受ける事態にもなり波紋が広がりました。

政治資金規正法の改正を巡っては野党が自民党案の修正を求めましたが、自民党が応じず、19日の参議院本会議で自民・公明両党などの賛成多数で可決、成立しました。

規正法では、パーティー券購入者の公開基準額を、今の「20万円超」から「5万円超」に引き下げるほか、議員本人への罰則を強化するいわゆる「連座制」導入のため収支報告書の確認義務を負わせるとしています。

また、党が支給する「政策活動費」は項目ごとの使いみちや支出した年月を開示し、10年後に領収書などを公開するとしています。

これに立憲民主党などの野党は、「抜け道だらけの法案」などと反発しています。

19日の法案成立に県民は…。

*富山市民(70代)
「前から見たらだいぶ厳しくなったと思うが、もう少し踏み込んでほしかった」

*富山市民(70代)
「中身が全然、あんなのをやっても5年後、10年後もあるし、あきれ果てている」

*富山市民(30代)
「悪いことをした人は周りからの意見を聞いて、取り入れて、決めてもらう側の立場なのに、自分らが主体で考えたのを他の意見を押し切ったのは筋が通っていない。ごまかして、とりあえず許してよと言ってきている感じ」

また、与野党の県組織は…。

*自民党県連 宮本光明幹事長
「政治に対する信頼が失墜しているという意味では内容等々のことよりも、とりあえず今国会で政治資金規正法の改正を行い、前に進めていくことが決まったのは意義がある」

*立憲民主党県連 菅沢裕明代表
「0点です。要は企業・団体献金の禁止だが、一切触れられていない。事実上の脱法行為である政策活動費も野放し。(領収証)公開も10年後は常識外れで、ますます政治不信が増していくのではないか。極めて残念な気持ち」

今国会中には、富山1区選出の田畑裕明衆議院議員が開催を予定した政治資金パーティーが取り沙汰されました。

パーティーの案内状に「入金のみ」との項目があったのは違法だとの野党の追及に対し、岸田総理は「議員本人が説明責任を果たすべき」と繰り返し答弁しました。

田畑議員は文章でコメントを発表し、「”入金のみ”として、当日会場に来られなかった方には国政報告資料などを後日届ける予定だった。今後は誤解を生むことがないよう案内方法や表現を見直す」と釈明しました。

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