慈恵病院が内密出産の匿名性めぐりゆりかご検証する熊本市の専門部会に公開質問状

熊本市の慈恵病院が運用するこうのとりのゆりかごや内密出産の匿名性をめぐり、病院は、ゆりかごを検証する専門部会などに公開質問状を提出しました。

蓮田 健 理事長は「匿名性を保障せずに女性や赤ちゃんを救うことはできない」と述べました。

『ゆりかご』の検証報告書では、その「匿名性」について第1期から6月公表された第6期まで一貫して子どもの人権などの面から「最後まで匿名を貫くことは容認できない」としています。

19日、慈恵病院の蓮田健理事長は「現場で混乱が生じている。改めて議論してほしい」としてゆりかご専門部会と大西熊本市長に対し「実親の匿名性を容認するか」など10項目について公開質問状を提出しました。

【蓮田 理事長】
「出自(を知る権利)のことを専門部会の委員の方は強く主張されるが、匿名性を保障せずに女性や赤ちゃんを救うことができるのか。果たして(女性に)接触することができるのか。「出自」のことについて目をつむっても、やむを得ない」

蓮田理事長はことし秋ごろ開催予定のゆりかご専門部会までの回答を求めていて、熊本市こども家庭福祉課は「委員と相談しながら期限までに回答したい」としています。

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