西武・後藤オーナー「大々的な改革をやって常勝軍団を取り戻す」 西武HD株主総会 2008年の再現誓う

西武・後藤高志オーナー

西武ホールディングス(HD)の定時株主総会が21日、埼玉県所沢市内で開かれ、パ・リーグ最下位に低迷するチームについて球団オーナーである西武HDの後藤高志会長(75)は「もう一回大々的な改革をしっかりやる。常勝軍団を取り戻す改革を私も先頭に立ってやりたい」と決意表明した。株主から「チームが緩いのではないか、キャンプが短いのではないか」といった厳しい声が出たのを受けて回答した。

後藤オーナーは「過去にもいろいろな危機があった」として、スカウトのアマチュア選手への裏金問題で揺れた2007年を例に出した。当時は球団の改革委員会を設置。「まずわれわれとしてチームの改革に取り組み、強いチームを目指すこと。そしてより地域に密着したチームづくり、ライオンズの歴史を踏まえたチームづくりをやっていくという提言を受けた」とし、球団名にフランチャイズの埼玉を入れたことや、前身の西鉄ライオンズの歴史を受け継いだ企画を行ったことなどを紹介した。

その上で「2008年には当時の渡辺(久信)2軍監督(現監督代行)を昇格させて戦った。ご存じの通り開幕から1回も首位を明け渡すことなくリーグ優勝し、日本一を取った。そういったことをもう一回ライオンズとしてもやっていかないといけない」と劇的なV字回復をした当時の再現を誓い、会場からは拍手が起きた。

奥村剛球団社長(56)も「現在成績が振るっておらず、たいへん皆さま方にはご期待に添えず申し訳なく思っています」と頭を下げた。

西武は交流戦でも2年連続最下位に終わった。リーグ戦では19勝44敗で、5位オリックスと10・5ゲーム差の最下位と低迷している。チームは午後6時から京セラドーム大阪でオリックスと対戦する。

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