「熱中症特別警戒アラート」発令でテレワークや休暇検討 イベントや工事は中止を…福井県が対応マニュアル

 福井県は熱中症特別警戒アラートの運用開始に伴い、「熱中症健康危機対応マニュアル」を新たに整備した。特別アラート発表時は市町や関係機関と連携し、イベントなど不要不急の活動をはじめ、農林漁業や建設業などの屋外作業の中止、延期を広く呼びかける。

 マニュアルでは特別アラート発表時、状況に応じて注意、警戒、非常の3段階の態勢を取り、段階ごとに市町や関係機関との連絡会開催や対策本部設置などの措置を定めている。

 特別アラート発表時に想定される対応として県は、企業へのテレワークや休暇の検討呼びかけをはじめ、イベントや工事、農作業の中止などを挙げた。県教委は県内の小中高校などに対し、運動や各種行事の原則中止を求める方針を既に通知している。

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 福井県保健予防課は「いずれの呼びかけも強制ではないが、特別アラートでは災害級の対応をしてほしい」と強調。夏休みなど観光シーズンを前に「観光地の熱中症対策は課題で、急な中止が難しいイベントも想定される。(県民にも)暑さから身を守る対策の徹底をお願いしたい」としている。

◇熱中症特別警戒アラート 過去に例のない広域的な危険な暑さを想定し、発表時は健康に重大な被害が生じる恐れがあるとして最大限の予防行動を促す。気温と湿度などから算出する「暑さ指数」が都道府県内の全地点で35以上になると予想される場合、前日午後2時ごろに発表される。暑さ指数33以上で発表する「熱中症警戒アラート」の上位の位置付けで、4月24日から全国で運用が始まった。今年の運用期間は10月23日まで。

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