国道2号「高規格道路・倉敷福山道路」工事現場で「硬い岩盤」「想定外の地盤沈下」見つかる 2025年度開通予定が遅れる可能性も【岡山】

国道交通省岡山国道事務所は、高規格道路「倉敷福山道路」(延長約55㎞)を整備しています。

その一部を構成するのが、現在改良・橋梁工事が行われている「国道2号玉島・笠岡道路(Ⅱ期)」と「国道2号笠岡バイパス」です(【画像①】)。

その2つの区間について、岡山国道事務所は「予定していた2025年度中の開通から遅れる可能性が出てきた」と発表しました。

そのうち、国道2号玉島・笠岡道路(Ⅱ期)は、2015年に開通しているⅠ期(倉敷市玉島阿賀崎~浅口市金光町佐方)から続く、笠岡市西大島新田までの9.4km区間です。

その区間で「当初の想定を上回る量の硬い岩盤」が出現し、掘削に予定以上の時間がかかるということです。

また国道2号笠岡バイパスは、笠岡市西大島新田と笠岡市茂平とを結ぶ7.6㎞ですが、こちらでは「想定外の地盤沈下」が発生、原因調査と対策の検討に時間がかかるためとしています。

これらの工事は、2025年度中に4車線のうち2車線(片側1車線)の開通を目指して行われているものです。

「想定を上回る量の硬い岩盤」「地盤沈下」はどういう状態?

国道2号玉島・笠岡道路(Ⅱ期)の完成が遅れる原因は、「想定を上回る量の硬い岩盤の出現」です。硬い岩盤が出現したのは、浅口市六条院地区です。

この地区では、山を削って道路を作っていく作業を進めていて、硬い岩盤があることは想定していました。しかし、工事を進めていくと「想定以上に硬い岩盤の量が多かった」ということです。

このため、岩を割ったり砕いたりする作業が増えるため、その分工期が延長される可能性があるとみられています。

また、国道2号笠岡バイパスは、今年(2024年)1⽉、里庄町浜中地区で長さ100m、幅40mの範囲で地盤沈下が起こり、高低差ができたということです(【画像②③】)。

この場所は、干拓地のため軟弱地盤であることから地盤沈下が予測され、事前にかさ上げの工事を行い、盛土も行っていたのですが、想定していた以上に地盤沈下が起こったということです。

そこで、7月に有識者で構成する「⼀般国道2号笠岡バイパス盛⼟変状対策検討会」を開催して対策を検討することにしています。そのため「開通までに時間がかかる場合がある可能性がある」ということです。

いずれも、開通がどれくらい延期するかについては、今後の工程が明確になるまでは未定とのことです。

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