オリックス・森 復活弾 オリ姫にパワーもらった フルスイングの2号ソロ

 8回、森は本塁打を放ち、ベンチでナインに迎えられる(撮影・坂部計介)

 「オリックス2-0西武」(21日、京セラドーム大阪)

 豪打復活-。それを証明するような一撃を、オリックス・森が右翼席に突き刺した。「うまく反応して打つことができました」。両手に残る感触を反すうしながら、久々の余韻に浸る。勝利を確かなモノとする、貴重な一発だった。

 1点リードの八回2死走者なし。フルカウントから今井が投じた158キロ直球をこん身の力で振り抜く。本塁打を確信した森は、ゆっくりと歩みを進めた。「追加点を取ることができて良かったです」。5月26日・西武戦以来となる2号ソロとなった。

 5月31日・中日戦で、走塁中に右大腿(だいたい)二頭筋筋損傷を負った。「早く戻りたい」という思いで、数日後には打撃練習を再開。7日の2軍・ソフトバンク戦で実戦復帰し、13日には1軍に戻ってきた。

 ただ、復帰当初は懸念材料もあった。「怖さがある。全力で行った時にもう一度離脱となるのは嫌なので」と、再発への恐怖心は消えていなかった。再昇格後、捕手の出場はまだない。それでも、フルスイングでかっ飛ばした豪快な一発は自信につながるはずだ。

 この日は毎年恒例の「Bs オリ姫デー2024」開催日。京セラドームのスタンドには「オリ姫」と呼ばれる女性ファンの来場が多かった。その声援もパワーに変えた本塁打。中嶋監督も「欲しいところでの追加点。かなり大きなホームランだった」と安ど感をにじませた。

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