「全線フル規格へ強い思い」 新幹線長崎ルート与党検討委聴取 大石知事が出席へ

 九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式を巡り、与党検討委員会が地元関係者の代表から直接意見を聞くヒアリングについて、大石賢吾知事は21日、自ら出席して全線フル規格化を働きかける考えを示した。
 県議会一般質問で前田哲也議員(自民)の質問に答えた。
 大石知事はヒアリングで「全線フル規格の整備実現に向けて強い思いを伝え、関係者間での協議の進展を働きかける」と強調。関西方面へ直通運行できる新幹線の早期実現に力を注ぐとした。
 5月に佐賀県の山口祥義知事、JR九州の古宮洋二社長と3者で意見交換したことにも触れ、「新幹線整備に関するルートや在来線の維持などの課題は3者だけでは解決が困難」と指摘。国を交えた4者協議が必要との考えを改めて示し、「しっかり国に関与してもらうことが非常に重要だと思っているので、協力をお願いしたい」と述べた。
 検討委は19日に会合を開き、長崎、佐賀両県や沿線自治体、JR九州の代表から直接意見を聞く方針を決定。7月下旬までに2回程度に分けて開くとしている。

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