クリス・カークよりカッコいいアイアンは中々無い? トラベラーズで“ガンブルー”新アイアンを投入

ツアーの中でもかなりのギアマニア ※撮影は2024年ザ・セントリー(Getty Images)

クラブ選びについて優れたセンスを持つクリス・カークは、今週発売されたキャロウェイの新ウェッジ「オーパス」のデザインに欠かせない存在だった。カークのセンスは、特別カラー「ガンブルー」を備えたキャロウェイのAPEX MBアイアンの誕生にも一役買った。

カーク好みの見た目になった(GolfWRX提供)

アイアンは、ゴルファーが好む見た目を実現するために何種類もの金属仕上げの方法が存在する。例えばクローム、サテン、ブラックPVDは人気が高い。PGAツアー選手のなかでは仕上げを“施さない”メッキ無しの「フィニッシュ」が人気だ。

カークは見た目の黒いアイアンを好む。ダークな仕上げにすることで、ヘッドが小さく見えてより良いショットが打てるという。ただ、ブラックPVDは経年劣化しやすく、耐久性においては少し弱い。

オーパスウェッジのプロトタイプを作るにあたり、カークとキャロウェイは、カークのメッキ無しウェッジの製造プロセスにガンブルー方式を取り入れた。カークは過去に自分でこれを行ったことがあったが、今回はチームを組んで施した。

ブルー化、もしくは黒く酸化させることは、ゴルフだけでなく金属加工の世界では一般的な方法だ。見た目はもちろん、耐久性が高くなり、摩耗の速度を遅らせる効果がある。また使いはじめた後も、同様の効果を得るために薬品を再塗布できるメリットがある。

新ウェッジとMBアイアン(GolfWRX提供)

写真はカークの出来立ての「ブルー化」されたキャロウェイ APEX MBアイアン。最終的には摩耗が進んだガンブルーウェッジの見た目に近づくが、今はきれいなダークブルーになっている。

カークは今週から、キャロウェイの「X-FORGED」アイアンから、ガンブルーに仕上げたAPEX MBブレードに変更。開幕前の水曜、カークはGolfWRX.comにこう話している。

「ずっとブレードアイアンに戻りたいと思っていて、月曜に組み立ててもらった。ずっと古いAPEX MBを気に入っていたが、メッキ無しのものだったから、ウェッジと同じようにずっとガンブルーにしていた。今回はキャロウェイのトラックに、メッキ無しの新APEX MBのセットがあって、(担当の)ディーン・テックルが仕上げてくれたから自分でやる必要がなくなった。素晴らしい仕上がりだ」とカーク。

今年の始めに作ったCBのセットは、ブラックPVDを施していたと言うが、摩耗してサビが目立つこともあったと話す。「こっちは、より長く良い見た目が保てる」と話した。

PGAツアーでカーク以上のギアマニアを見つけるのは難しい。そして、カークよりも見た目がクールなアイアンを見つけるのも、同じように難しい。

(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)

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