すでに大量出没を危惧…クマの出没・捕獲が去年上回るペース 人身被害を受けて県が緊急会議 富山

21日に富山市でクマによる人身被害が発生したことを受けて、県は、22日、緊急対策会議を開き、クマへの警戒を呼びかけました。

県や市町村の関係者による緊急対策会議で、県から、クマの出没も捕獲件数も「準大量出没」となった去年を上回っていることが報告されました。今月21日までに、クマの出没は114件報告されていて、去年の同じ時期の89件を上回っています。また、今年の1月から6月までの捕獲件数は36頭で、去年の27頭より9頭多くなっています。

この会議は、21日、富山市西小俣で80代の男性がクマに襲われ、顔をひっかかれるなどの大けがをしたことを受けて開かれたものです。

県は、去年以上に出没が増える恐れがあるとして、市町村に、夏場から果樹の伐採やパトロールの強化などの準備を進めていく必要があると説明しました。

また、県自然博物園ねいの里の担当者からは、夏はクマの繁殖期とエサの端境期にあたりクマの行動範囲が広がるため、偶発的にクマに出会う機会が発生してしまうとして、作業時にはヘルメットの着用や大きな音を出すなどの対策をとるよう呼びかけました。

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