強さ際立つソフトバンク 攻略苦しんだロッテ種市篤暉から周東佑京「びっくり」打

8回2死、右中間ソロを放つ周東。投手種市(撮影・星野楽)

◆ソフトバンク3―1ロッテ(22日、みずほペイペイドーム)

自慢の俊足を披露する必要もなかった。周東佑京の鋭い打球は右中間のテラス席に飛び込んだ。8回、勝ち越しの2号ソロ本塁打。「塁に出られれば何とかなるかなと思った。(感触は)良かった」。大歓声に包まれ、ダイヤモンドを一周した。

中盤までは種市篤暉に抑え込まれ、劣勢を強いられた。そんな展開でも先発の大津亮介が力投し、打線は7回に同点に追い付いた。直後の8回は大津が3者連続奪三振でリズムをつくった。迎えた2死走者なし。周東は「真っすぐをしっかり待つ」と狙いを定めた。種市の2球目、真ん中付近の直球を完璧に捉えた。

「(大津が)あれだけ頑張って、初回の1失点だけだった。負けはつけたくないと思っていた」。自身の一打で大津に白星をプレゼントできた。5月15日の楽天戦以来の一発は値千金の勝ち越し打。「本塁打は考えていなかった」と笑みを浮かべると、小久保監督も「本塁打を打つと思っていなかったので、びっくりした」とたたえた。

チームは6カード連続勝ち越しで、貯金は24となった。選手会長の周東は「すごいなと思います。でも、こういう時に余裕を見せていると、やられると思う。勝てる試合をしっかり勝つ。目の前の試合を頑張るのは変わらない」と表情を引き締めた。終盤に見せた鮮やかな逆転勝ち。投打もかみ合い、強さが際立つばかりだ。(小畑大悟)

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