ウインブルドン前哨戦で全仏覇者アルカラスを破ったドレイパーが準々決勝で惜しくも敗退!「勝ち続けることに慣れなければならない」<SMASH>

現在開催中の男子テニスツアー「シンチ選手権」(6月17日~23日/イギリス・ロンドン/ATP500)は、現地21日にシングルス準々決勝を実施。地元期待のジャック・ドレイパー(イギリス/世界ランキング31位)が第5シードのトミー・ポール(アメリカ/同13位)に3-6、7-5、4-6のフルセットで敗退しベスト4進出を逃した。

前週の「ボス・オープン」(ドイツ・シュツットガルト/芝コート/ATP250)でツアー初優勝を飾った22歳のドレイパー。この結果によりキャリアハイとなる31位をマークし、イギリス勢のトップに躍り出た。約1週間後に控えるテニス四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝コート)のシード権獲得にも一気に近付いた。

今大会では初戦でマリアーノ・ナボーネ(アルゼンチン/同29位)にストレート勝利。そして2回戦では、なんと先月の四大大会「全仏オープン」(フランス・パリ/クレーコート)で初優勝を飾ったカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)に7-6(3)、6-3で大金星を挙げていた。
続くポールとの準々決勝では、セカンドサービスのポイント取得率が22%と苦戦を強いられたドレイパーが第1セットを献上。地元の声援を力に変えた第2セットでは、6-5で迎えた第12ゲームでブレークに成功しセットを奪い返す。しかし、勝負の第3セットでは第7ゲームでブレークを許し、そのままリードを縮められず敗退となった。

試合後の会見では「トミーは本当にいいプレーをした」と勝者を称えたドレイパー。2時間超えの熱戦を振り返りつつ、より優れたプレーヤーを目指していく意思を次のように示した。

「間違いなく自分を奮い立たせなければならなかった。 時折気持ちが落ち込み、それがプレーにも表れていくつかのショットを乱してしまった。世界最高のプレーヤーの1人になるためには、自分のプレーの質をもっと向上し、勝ち続けることに慣れなければならない」

なお、ドレイパ―は来週の大会にエントリーしていないため、次戦はウインブルドンということになる。これまでは昨年大会の2回戦が最高成績だが、今年は上位進出が期待できそうだ。

構成●スマッシュ編集部

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