県内、23日大雨 雷伴い警報級の恐れ 北陸地方が梅雨入り

ポンプや土のうが設置された雨水排水路吐口=高岡市伏木錦町

 気象庁は22日、北陸地方が梅雨入りしたとみられると発表した。平年より11日、昨年より13日遅く、統計を取り始めた1951(昭和26)年以降で8番目に遅い梅雨入りとなった。23日の富山県内は梅雨前線が活発化して大気が不安定となり、警報級の大雨が降る恐れがある。

 富山地方気象台は22日、大雨に関する富山県気象情報を発表した。23日に梅雨前線の活動が活発になって大気の状態が不安定となるため、雷を伴い1時間に50ミリの非常に激しい雨が降り、警報級の大雨となる見込み。24日にかけても降水量は増える見通しで、雨雲が予想以上に発達した場合は警報級の大雨が続く恐れがある。

 気象台は23、24日に土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼び掛けた。県内の24時間降水量は22日午後6時~23日午後6時に多いところで150ミリ、23日午後6時~24日午後6時に60ミリに達するとみている。

 JR西日本金沢支社は、大雨の影響で城端線・氷見線が23日の始発から昼にかけて遅れや運転見合わせが発生する場合があると発表。中日本高速道路は24日午前0~6時に北陸自動車道砺波インターチェンジ(IC)―小杉IC間で通行止めの可能性があるとした。

 22日の富山県内は前線の影響でおおむね曇り、夜に雨が降った。最高気温は富山市秋ケ島(富山空港)と同市八尾で30.8度で真夏日となった。

  ●伏木で急きょポンプ設置 地震で排水機能低下

 警報級大雨や梅雨に備え、高岡市は22日、伏木錦町に排水ポンプ2基を急きょ設置した。伏木地区は能登半島地震によって地盤が沈んだ一部のエリアで排水機能が低下しており、雨水排水路吐口(はきぐち)にポンプを置くことで集まった雨水を直接、小矢部川に流す。さらなる地盤の緩みや、道路陥没の防止につなげる。

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