日本ハム・福田光 2軍で打率・170も緊急昇格で適時打2本 自画自賛の新庄監督「さすが新庄剛志」

 日本ハム・福田光

 「日本ハム5-2楽天」(22日、エスコンフィールド)

 日本ハムにあっと驚くヒーローが飛び出した。負傷で登録抹消された水野に代わって緊急昇格した福田光輝内野手が即スタメン出場。二回に同点適時打。新庄監督に「ポイントを前にして打ちなさい」と耳打ちされて向かった六回の好機では試合を決める適時二塁打。大抜てきに応えた。

 「誰もあまり期待していないやろなと楽な気持ちで行きました」と福田光は言う。2軍では打率・170と低迷。「何で呼んでくれたのかも僕はあれですし。ラッキーやなって」。試合前には報道陣に囲まれたが「この人らもあんまり期待してないやろなと思って」と本音を明かした。

 「勘です!」新庄監督は抜てき理由を問われて即答。その上で「気持ちが強い子なので、何かやってくれるんじゃないかなっていう期待感で出しました」と説明。初打席で結果を出す姿に「さすが新庄剛志だなと思いました」と自画自賛した。

 前夜、横須賀でのナイター中に昇格を伝えられて試合中に移動を開始した。睡眠不足で午前8時10分の便で北海道入り。「ファームにいる間、ずっと寝てたようなもんなんで。今日ぐらいはちょっとしか寝れんくても体は動くと自分に言い聞かせて」結果につなげた。

 前夜は激しい攻防の末引き分け。この日はすんなり逆転勝ち。新庄監督は「昨日は『富士急ハイランド』みたいな試合。今日は『花やしき』くらい」とジェットコースターの激しさで表現した。ニューヒーローの誕生で連敗ストップ。「明日も楽しく」。笑顔で帰路に就いた。

 ◆福田 光輝(ふくだ・こうき)1997年11月16日生まれ、26歳。大阪市出身。176センチ、80キロ。右投げ左打ち。内野手。大阪桐蔭2年時の夏に全国制覇を経験。3年時は主将としてセンバツベスト4。法大に進み、ここでも主将に。19年度ドラフト5位でロッテ入団。2年間で28試合と出場機会に恵まれず、23年3月、西村天裕投手とのトレードで日本ハム入り。同年は24試合に出場し打率.175、2本塁打などの成績を残した。

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