阪神・高橋 完全復活への歩み 2戦連続5回0封 わずか3安打 手術後最多74球!制球力に手応え

 5回を無失点に抑えた高橋(撮影・今井雅貴)

 「ウエスタン、オリックス3-3阪神」(22日、高槻萩谷バファローズスタジアム)

 結果で復活の足取りを示した。術後7度目の先発となった阪神・高橋遥人投手が、最多となる74球を投げて5回3安打無失点。要所で際どいコースに投げ込むと「おー」と感嘆の声も上がるなど、客席を盛り上げた。

 「真っすぐは微妙なんで、工夫して投げられた。前よりは感覚が良かったかな」

 初回、先頭の大城にいきなり直球を右前に運ばれたが動じず。厳しいコースを攻めて四球も出したが、最後は野口を空振り三振に斬った。「点取られてもおかしくなかったんで、まだまだっていう感じはあるけど0でよかった」。二回、三回といずれも得点圏に走者を背負ったが、丁寧な投球で抑え込む。ここからさらに調子を上げ、四回は緩急をうまく使って2奪三振とした。

 投球めどの70球を超えた五回2死。福原コーチや野手陣が左腕の元に集まった。あと1人。ぽつぽつと雨が降り始めていた中、球数を伝えられた上で「あとちょっと頑張れ」とエールを受けると、最後の打者を左飛に。いつもと違うマウンドで悪天候でも「それなりに途中から制球できた。対応できたかな」と明るく振り返った。

 和田2軍監督は持ち味の制球とテンポを「いつも通り良かった」と絶賛し「投げるたびに良くなっている」とうなずいた。前回に続く5回無失点に「球数をこの間より多めに投げたことはよかった」と高橋。次回は80球をめどに登板見込み。完全復活する日が近づいている。

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