訪問看護の強化へ「総合支援センター」 岩手県看護協会、7月開設

 

 岩手県看護協会(相馬一二三(ひふみ)会長)は7月、訪問看護を巡る課題に一元的に対応する支援拠点を開設する方針だ。研修を通じた担い手の確保・育成や事業所の相談対応のほか、専門性の高い病院勤務の看護師との連携を進める方向。高齢化で在宅医療の需要が増す一方、人材不足や地域偏在など課題は多く、住み慣れた自宅で最期まで暮らすための体制強化につなげる。

 名称は県訪問看護総合支援センターで、盛岡市緑が丘の協会建物内に設置する。想定する事業は▽訪問看護ステーションの運営支援▽人材の育成確保▽質の向上に向けた研修▽医療機関と訪問看護師の連携強化―などで、県と連携して進める。

 県内には133の訪問看護ステーション(3月時点)があるが、ニーズの多様化や人手不足など運営の悩みは多く、各事業所を巡回訪問して相談に応じる。センターの体制など詳細は今後詰めるが、医師や歯科医師、薬剤師、栄養士らでつくる運営委員会を設置し、多職種の視点を踏まえて在宅ケアを充実させる。

© 株式会社岩手日報社