海自ヘリ2機墜落事故 隊員悼み葬送式 「犠牲忘れない」 長崎・大村航空基地

弔辞を読み上げる酒井海上幕僚長=大村航空基地(海上自衛隊提供)

 伊豆諸島の鳥島東方海域で海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が衝突・墜落し、大村航空基地(長崎県大村市今津町)所属を含む隊員8人が死亡した事故を受け、海自は22日、隊員を悼む葬送式を同基地で執り行った。
 式は非公開。海自によると、同基地所属の4人を悼み、遺族や自衛隊関係者ら約610人が参列した。海自トップの酒井良海上幕僚長は弔辞で「君たちの尊い犠牲を決して忘れない。君たちが命に代えて守ろうとした日本、日本国民、ご家族、そして仲間たちへの思いを守り抜く。志を受け継ぐべく、海上防衛の任務を全うすることを誓う」と述べた。
 事故は4月20日深夜、対潜水艦戦訓練中に発生した。同基地と小松島航空基地(徳島県)にそれぞれ所属するヘリが飛行中に衝突。8人のうち1人を救助したが死亡を確認し、残る7人は行方不明となっている。海自は11日、7人について死亡と判断したと発表した。30日には小松島で葬送式を行う。

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