ハピライン開業から3ヵ月、利用好調も通勤客は目標下回る

福井県民や観光客で混み合うハピラインふくいのホーム=6月15日、福井駅

 北陸新幹線敦賀開業とともにJR北陸線の福井県内区間を引き継いだハピラインふくいが6月16日、開業から3カ月を迎えた。利用者数は経営計画を上回るなど好調を維持し、県民の生活交通に加え観光客の2次交通としても定着しつつある。ただ、通勤客の定期利用者数が計画を下回っているほか、朝夕の混雑緩和や利用促進イベントのための輸送力の拡大など課題も残されている。

 3月16日の開業から5月末までの1日当たりの利用者数は、新型コロナ禍前のJR実績(2万人弱)から算出した目標2万167人を上回る2万2508人。観光客やビジネス客の利用が増えたのが要因で、定期以外の利用者数は目標を4割上回る7938人となっている。福井―敦賀間の移動では、北陸新幹線より割安なハピラインを選択する人が一定数いると同社は分析する。

 定期利用者については、通学客が1日当たり9027人で目標を約900人上回った一方、通勤客は5543人で約千人下回った。同社は通勤客の利用拡大に取り組む考えで、官公庁への呼びかけを強化するほか、沿線地域の企業に対しても利用実態調査などを行いつつ働きかける。

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