孤独な子育てしていませんか? 「気軽に頼れる人と場所」NPO法人がサポート…ワークショップや一時預かり、情報発信、相談対応 指宿市

絵本の読み聞かせに参加する赤ちゃんと保護者=指宿市の指宿図書館

 鹿児島県指宿市で子育て中の保護者の孤立を防ごうと活動するNPO法人がある。「いぶすき子育てサポートセンター LUANA(ルアナ)」。親を対象にした講座やワークショップを開き、子どもの一時預かりや相談にも応じる。代表理事の上川路あずささん(42)は「身近に頼れる場所があることを知ってほしい」と語る。

 上川路さんは小学3、4年の2児の母。自身の子育てでは近くの実家に助けられたが、「転勤などで来た人にとっては、頼れる場所がないのでは」と考えたのが、活動のきっかけだった。知り合いの保育士や看護師に声をかけ、2021年10月にNPO法人を設立。ハワイ語で「リラックス、一緒に楽しむ」を意味するルアナと名付けた。

 これまで月1回、市内の公共施設などで、子どもへの接し方を学ぶ講座や料理教室、マルシェなどさまざまな活動を企画してきた。19日は地元の写真家と連携し、赤ちゃんの撮影会を開催。絵本の読み聞かせもあり、常連の参加者からは「子どもの成長を一緒に見てもらえる安心感がある」「周りも子連れなので、迷惑を気にせず参加できる」と好評だった。

 イベント開催時以外も、SNS(会員制交流サイト)を通じて子育て情報を発信したり、個別に相談に乗ったりして保護者をサポート。急用やリフレッシュしたい時に利用できる一時託児も受け付けている。「自分も子育て中だからこそ、同じ立場で寄り添える」と上川路さん。「保護者が悩んだ時に、まず思い浮かぶような存在を目指したい」と意欲を見せる。インスタグラムのアカウントはluana.kami

ルアナ代表理事の上川路あずささん=19日、指宿市の指宿図書館

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