下田駅設置など13事業が持ち越しへ 盛岡・玉山新市建設計画

新駅設置を目指す下田踏切付近。新市建設計画のうち13事業が2025年度以降に持ち越しとなる

 盛岡市と旧玉山村の合併に伴う新市建設計画が最終年度を迎え、IGRいわて銀河鉄道下田駅設置など13事業は2025年度以降に持ち越しとなる見通しだ。ハード事業の完了は86%となる見込み。市は残る事業について必要な見直しを図りつつ次期総合計画(25~34年度)に盛り込む方針だが、地元からは合併時の約束事として「しっかり完了まで進めてほしい」との声が上がる。

 新市建設計画は06年1月の合併に合わせて策定した。人材育成や産業振興、都市基盤整備など主要施策にハード93事業を掲げ、23年度末までに77事業が完了。24年度は道の駅もりおか渋民の整備など3事業が終了する見通しとなっている。

 一方で、難航する事業もある。IGR下田駅は渋民-好摩駅間の下田踏切近くに設置する構想で概算事業費は7億~10億円。財源確保が課題だ。25年度以降に地質調査や測量を行い、有識者らの懇話会に妥当性を諮問した上で本格着手する方針。用地取得や工事などにも5年を要し、長期化しそうだ。

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