フランス人「外国人にも日本人にも、知ってほしい」 日本で貴重なボランティア体験 感銘を受ける姿に称賛の声

本堂の装飾に感動するオレリアンさん(画像はスクリーンショット)

神社やお寺は、日本の歴史や伝統的な文化を感じられる場所のひとつ。日本で見つけた驚きや感動について発信しているフランス人YouTuber、オレリアン・プダさんはお寺が大好きだといいます。そんなオレリアンさんが、お寺のお掃除をするボランティアに参加。貴重な体験をして、感激したことを伝えています。

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「日本文化の一部に身を置ける。たとえ1日でも大きな価値」

オレリアンさんが訪れたのは、千葉県市川市にある日蓮宗法華道場・本光寺。「寺院は日本文化のひとつですから、とてもありがたい機会です」と、ボランティア参加はとても勉強になると、お寺が見えたところから気持ちが高まっている様子です。まずは住職さんから、お掃除についての心がまえを聞きました。

心の中のチリやホコリ、ゴミを落とすイメージを持ち、一つひとつ丁寧に集中すると「意識というものも無になる時間」が訪れると話した住職さん。「ただお掃除をするだけではなく、自分の内面、内側を見つめながら、お掃除していただければと思います」と説明しました。

その話に真剣に耳を傾けたオレリアンさんは、「すでに素晴らしい学びです」と感激。「お寺のお手伝いをしながら瞑想ができる。日本文化の一部に身を置ける。たとえ1日でも大きな価値があります」と、期待に胸を膨らませます。

お掃除のため本堂へ向かうと、「すごい……」と息をのむオレリアンさん。数珠の持ち方をレクチャーされ、祭壇にあいさつをすると、本堂の装飾に目を輝かせます。間近に見るのは初めてのものばかりで、「神聖な空間です。深い伝統文化を感じます」と、日本文化に根づく豊かな歴史を感じられると感慨に浸ったようです。

作業の説明を受けて、いよいよお掃除がスタート。まずは窓とすだれのお掃除です。すだれをはずしてホコリを取り、窓や窓枠を拭くことになったオレリアンさんは、「日本にはいつも恩返しがしたかったから、こういう活動に参加できてうれしいです」と話します。

境内でバケツに水を汲みながら、「これは最高のお手伝いです。教えと一体になれる感覚。普段から憧れている風景の裏側に立っています」と、貢献できることにモチベーションが高まっている様子。無言で作業する姿からは、オレリアンさんがとても集中し、心を込めているのが伝わってきます。

本堂で母国の教会を想起 「異なる宗教ですが神聖な雰囲気が似ています」

窓の掃除を終えると、本堂の様子を改めて眺めたオレリアンさんは「フランスの教会を思い出します」と語りました。

「日本の寺院とフランスの教会、異なる宗教ですが神聖な雰囲気が似ています。祭壇や仏具を見てみると、なんというか……圧倒的なオーラを醸し出していますね。ここに人々が参拝しに来るんです。フランスの教会もきれいに保てるよう、母国でボランティア活動があるなら率先して参加したいです」

「外国人にも日本人にも、こういう活動を知ってほしい」とオレリアンさん。伝統文化への敬意の表し方のひとつとして素晴らしい経験だと訴えます。

オレリアンさんは、境内に落ちているおみくじを拾い、お焚き上げも体験。「祈りを込めたお焚き上げ、とても興味深いです。祈りと感謝を込めた神聖な煙。勉強になります」と、大切にしてきたものを供養・焼却する日本ならではの儀式に感じ入ったようです。

いつもは参拝するだけでしたが、お寺の維持についても理解を深める機会になったというオレリアンさん。「僕は寺院を訪れるのが大好きなので、少しでもいいから恩返しができたらうれしいです。とても有意義な時間でした。恩返しするために来たのに、また新たな学びを得たのも事実です。お掃除を通して、瞑想や心の浄化ができました」と、実りの多い体験だったようです。

お寺のお掃除という非日常体験に、コメント欄には「すごいですね!! 日本人でもなかなか体験できませんよ!?」「お掃除をしたり、何かを清めたりしていると、雑念が消えて無の境地になりますね」「改めて日本文化の奥深さを思い知りました、ありがとう!!」などの声のほか、海外からも「この美しく感動的な経験を私たちに共有してくれて本当にありがとう!」といった声が寄せられています。

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