あと数日で公費解体のはずが…老舗酒屋の1階部分が突然崩れる 石川・能登町

地震で全壊し公費解体を待っていた石川県能登町松波の酒蔵では24日昼前、店舗の1階部分が突然崩れ落ちました。若女将は「ここ最近、建物のゆがみがひどくなった」と話しています。

能登町松波でおよそ150年の歴史を持つ松波酒造では、元日の地震で建物が全壊する被害を受けました。

酒蔵の顔ともいえる2階建ての店舗兼玄関部分は1階部分がゆがんだため、今週にも公費解体が始まる予定でしたが24日午前11時半過ぎ、崩れました。

松波酒造若女将・金七聖子さん「きのうおとといの雨で前より落ちていた。幸いコーンもあって誰もケガがなくて良かった。崩れてしまって残念です」

当時、 金七さんたちは、ボランティアと共に隣の建物から酒づくりの道具などを取り出していましたが、この倒壊によるけが人はいませんでした。

崩れた建物が道路にまで広がっていたことから、24日午後には急きょ、町による撤去作業が行われました。

金七さんは、地震の被害を受けた古い建物が多く残っている能登ではこれからの雨で崩れる家が増えるのではないかと心配しています。

金七聖子さん「先日の余震で、雨も降るとホントに危なくて。みんな頑張ってるけど、どうしても時間かかるので来るときは気を付けてほしい。」

松波酒造では、県内外の酒蔵の協力を得ながら酒造りを継続したいとしています。

© MRO北陸放送