「居場所を失ったことがある人にはぜひ見てほしい」俳優・東出昌大さんに密着したドキュメンタリー作品 高知県出身の監督に見どころを聞く

俳優・東出昌大(ひがしで・まさひろ)さんの水道もガスもない山奥での暮らしを映し出したドキュメンタリー映画「WILL(ウィル)」が7月高知市で上映されます。この作品でメガホンを取った高知県香美市出身のエリザベス宮地(みやじ)監督に作品の魅力を聞きました。

7月2日に高知市で上映される俳優・東出昌大さんの山奥での暮らしを映し出したドキュメンタリー映画「WILL」。監督から撮影、編集までを行ったのは香美市出身の映像作家・エリザベス宮地さんです。これまで数多くのドキュメンタリー作品を手がけていて、今回の作品は、自ら東出さんにオファーしたということです。

(香美市出身 映像作家 エリザベス宮地 監督) 「東出くんが狩猟をやっていると聞いて、狩猟は現代の人は限られた人しかやらないことだが、人間の根本的なプリミティブな生活のヒントが隠されているのかなと興味があって、東出くんに狩猟を追ったドキュメンタリー映画を撮りたいんだけどと声をかけた。俳優としての彼に興味があったというよりはどちらかというと狩猟している俳優として興味があって声をかけた」

映画では、およそ14か月にわたって東出さんの狩猟による半自給自足の生活に密着。狩猟生活のリアルが映し出されています。宮地さんは撮影を重ねていくなかで、命の尊さやありがたさを感じるとともに新たな疑問も生まれたといいます。

(香美市出身 映像作家 エリザベス宮地 監督) 「東出くんは動物が本当に好き、小さいころから。自然も大好き。でも自然の中で生きていくためには動物の肉を食べなきゃいけない。動物が好きという気持ちと動物を殺めるは矛盾している。この矛盾とは何かという疑問が東出くんのなかで生まれて、その問いは僕にも残るので、生きてる実感とか都市部で忘れてたものは得られたけど、それと同時に新しい問いも生まれた」

一度、俳優としての居場所を失った東出さんの山奥での暮らしを映したドキュメンタリー映画。宮地さんは、「居場所を失ったことがある人にはぜひ見てほしい」と話します。

(香美市出身 映像作家 エリザベス宮地 監督) 「彼は自分の過ちで自分の居場所を失ったんですけど、そこからどう再起していくか、それは仕事としてではなくて一人の人間として、どうやって生き続けようとするのか、そういう姿を捉えた作品になっているのでそういう方の力になれたらなと思う」

ドキュメンタリー映画「WILL」は、県民文化ホールで7月2日限定で3回上映されます。

(香美市出身 映像作家 エリザベス宮地 監督) 「7月2日火曜日、高知県民文化ホールグリーンホールで1日3回上映となっているのでぜひご来場いただけると嬉しいです。僕も舞台挨拶やサイン会をさせていただきます。ご来場お待ちしております」

当日はエリザベス宮地さんが1回目と2回目は上映後、3回目は上映前に舞台挨拶があるということです。

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