辺野古埋め立て“南部土砂”めぐり岸田総理「県内の事情ふまえて検討」県民感情に配慮する意向

普天間基地の辺野古への移設工事をめぐる“南部土砂”の問題について、23日の沖縄全戦没者追悼式に参列した岸田総理は、「県内の事情をふまえて土砂の調達先を検討したい」と述べました。

防衛省は普天間基地の辺野古への移設工事をめぐり、埋め立てに使う土砂の採取予定地の1つとして沖縄戦の激戦地だった本島南部をあげていて、未だ収集されていない戦没者の遺骨が土砂に混ざって埋め立てに使われてしまうのではないかと懸念する声が根強くあります。

追悼式に出席するため沖縄を訪れていた岸田総理は、埋め立て土砂の調達先について「県内外で複数の候補地があり確定はしていない」とした上で次のように述べました。

▽岸田総理
「凄惨な地上戦を経験された多くの住民の皆さんが犠牲になられた。そして今引き続き遺骨の収集が進められている」「こうした事情も十分踏まえ(土砂の)調達先についても考えていく判断をしていかなければならないと考えています」

岸田総理は、「地元の思いはしっかり受け止められなければならない」と述べ県民感情に配慮して土砂の調達先を検討する考えを示しました。

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