田浦小PTA 通学の安全と「心からの合意形成」求め陳情 全会一致で趣旨了承 横須賀市

田浦・長浦小学校の統合をめぐり、田浦小学校の及川浩一PTA会長が6月14日の横須賀市議会・環境教育常任委員会で、児童の安全な通学方法やそれを実現する担保の提示などについて陳情を行い、出席会派の全会一致で趣旨了承とされた。

市教育委員会は1月の教育委員会会議で、2025年4月からの統合と、児童らは長浦小の校舎を使用することを決定。田浦小の保護者や地域住民からは最長で3Kmとなる通学距離や、トンネルや細道などでの安全確保について不安の声が上がっていた。

「情報開示をこまめに」

児童の通学方法について及川会長は「統合決定前から各所で指摘されている懸案事項。雨の日の対応や通学路の安全確保について、検討している内容は細かい情報も含めてこまめに開示してほしい。『結果報告』のような形で通達されるようでは、各家庭の対応が間に合わない場合がある」と不安を述べた。

市教委はこれまでの地域説明会等で、登校距離が長くなる児童には路線バスの通学費助成へ向けて調整を進めていることを明らかにしてきた。最終的な結論を今年7月の保護者向け説明会で発表するとしている。

地域との「合意形成」

及川会長は市教委と地域・保護者との合意形成のありかたについても言及。「何度質問しても同じ答えしか返ってこない”暖簾に腕押し”の説明や協議では、表面的には合意形成したように見えても心から納得することはできない」と意見の一致を図る過程を重視することを求めた。

同陳情の趣旨了承を受け市教委は「保護者の想いと議会の決定を受け止め、真摯に取り組んでいきたい」としている。

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