【インドネシア】産業相が訪日、自動車やエネ分野で関係強化[経済]

アグス産業相(左)は21日、日本で齋藤経済産業相と会談した(日本経済産業省提供)

インドネシアのアグス産業相は21日、訪問先の日本で齋藤健経済産業相と会談し、日本企業が大きなシェアを占める自動車産業やアジアの脱炭素化を進める「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」を通じたエネルギー分野で、協力を強化していくことを確認した。昨年、格上げされた両国の包括的戦略的パートナーシップの下、経済関係の深化に向けて連携する。

インドネシア産業省の発表によると、アグス氏は会談で、日本・インドネシア経済連携協定(IJEPA)の改正議定書の完全な履行をもって、製造業での関係強化を一層進めたい考えを述べた。アグス氏は、日本企業によるインドネシアの自動車産業への貢献に謝意を示した上で、電気自動車(EV)エコシステムの構築で日本との協力を強化したいと働きかけた。また、「現在、インドネシア人の自動車の保有率は1,000人当たり99台の水準にとどまっているが、そう遠くないうちに同150台に引き上がるだろう」と述べ、自動車保有率の水準引き上げに関し、日本メーカーの貢献に期待を示した。

このほか、アグス氏は、産業人材の育成のため両国で人材交流を進めたい意向も述べた。

齋藤氏は、インドネシアは日本企業にとって自動車の重要な生産・輸出拠点だと応じ、自動車産業への投資は両国の利益となると述べた。「インドネシアの自動車産業の競争力向上のため、担当局間で詳細な協議を早急に行うことを支持する」との考えを示した。

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