「傾聴、体験、称賛」が重要 障害者や高齢者にスマホ操作法を指導へ 栃木県が人材養成講座

スマホの操作法を確認する参加者たち=24日午後、矢板市鹿島町

 デジタルディバイド(情報格差)の解消に向け栃木県は24日、矢板市鹿島町の県矢板健康福祉センターで、スマートフォンの操作法を身近な高齢者らに教える人材を養成するための講座を初めて開いた。

 とちぎ障がい者相談支援専門員協会から約30人が参加した。講師を務めたドコモショップ矢板店の担当者は「相談者の議論や悩みに寄り添うことが第一歩」と指摘。相手の立場に共感し理解する「傾聴」、相談者が自宅でも操作できるよう反復してもらう「体験」、できたことを褒める「称賛」の3点を意識することが重要とした。

 個人情報の流出や詐欺被害を防ぐための心構えなどを伝えたほか、受講後に操作などで迷った際に電話相談できる「サポートセンター」の利用法も説明した。

 協会南那須・塩谷地区連絡会の中島勝之(なかじまかつゆき)会長(41)は「(障害者は)スマホを使いこなせば、もっと豊かで便利な生活を送れるようになる。分かりやすく教えてあげられたら」と話した。

 養成講座は、スマホ利用が苦手な高齢者や障害者などに接する機会が多い支援者らを対象に実施。県は来年1月まで順次開催する。

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