松江城周辺の景観規制 国宝天守持つ「姫路、彦根、犬山、松本」4市の規制と比較し検討へ 3市では町から城を眺めた視点を考慮

松江城

 松江城周辺の景観規制を考える専門委員会(会長・千代章一郎島根大総合理工学部教授、7人)が24日、松江市内であった。国宝天守がある他市の規制状況を紹介し、建物の具体的な高さや規制するエリアの選定に向けて方針を協議した。

 市は2025年4月までに高さの基準を明確化した景観計画を改定し、26年4月までに法的な規制をかける方針。国宝天守を持つ兵庫県姫路、滋賀県彦根、愛知県犬山、長野県松本の4市のうち、3市は町から城を眺めた視点を踏まえた景観計画を策定し、2市は建物の高さに法的な規制を設けていると報告した。

 委員からは「松江市と4市の規制状況にどれくらい差があるのか比較すべきだ」と指摘があり、次回会合で検討する。千代会長は「松江城周辺の住民からみて景観がどのようにあるべきか、議論が必要だ」と述べた。

 委員会は毎月1回程度開催し、9月ごろの草案作成を目指す。市まちづくり部の石本彰部長は委員会後の取材に対し「スピード感を持って、地域の理解が得られる形で基準を見直す」と話した。

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