「墓参りのお供え物がクマの餌に。持ち帰って」ツキノワグマ出没対応で連絡会議

今年は早い時期からクマの出没に注意する必要がありそうです。人身被害などへの対策を強化しようと石川県庁で25日、関係者を集めた連絡会議が開かれました。2024年の県内でのクマの目撃情報は119件に上っていて、このうち110件は5月以降に集中しています。

また、4月に白山市、5月には金沢市でクマに襲われる人身事故が2件発生していて、県は5月24日に「ツキノワグマ出没注意情報」を発令しています。

県庁では25日に連絡会議が開かれ、ことしの秋は主なエサであるブナの実が「凶作」となり、クマの出没に注意が必要だとする調査結果が示されました。

石川県自然環境課・野上達也参事「盆に墓参りしてお供え物を備える。そういったものもクマの餌になるので持って帰ってもらう。ハチの巣の撤去などクマを引き寄せない対応が必要」

県はクマの出没が予想される地域で捕獲用の檻を増やすほか、職員らの捕獲技術を向上させるために研修会を開く予定です。

石川県内のクマの目撃件数を自治体別にみてみると、金沢市が最も多く29件、次いで小松市が24件、加賀市が19件、白山市が17件と続きます。この4つの市だけで目撃情報全体の4分の3を占めています。

一方でこれから夏にかけての時期は、交尾の時期を迎え行動が活発なオスグマや、親離れした若いクマが広い範囲で出没する傾向があるそうです。生ごみやペットフードなどを家の外に放置していないか、身の回りを今一度、確認してみてください。

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